M&Aを検討するには?
調剤薬局が利用したいコンサルティング

業界全体での競争激化や後継者問題、診療報酬制度の改変による収益の減少など、調剤薬局を取り巻く環境は年々厳しくなる傾向にあります。

生き残りと収益拡大に向けて多くの調剤薬局がさまざまな努力を重ねる中、M&Aの可能性が注目されています。信頼に値する優良企業からのサポートが得られれば薬局の存続が約束されるのはもちろん、創業者利潤も獲得できることから、M&Aを検討する調剤薬局が増えています。

しかし、安定性と将来性に恵まれたM&Aも、譲渡先企業の選定を誤るとかえって危険な場合があることは否めません。そこで、M&Aを順調に進めていくために、コンサルタントのサポートを得ることが有効です。

今回はM&Aを進めるにあたって、コンサルタントから得られるサポートや流れ、その注意点についてご説明していきます。調剤薬局の順調な存続を可能にする為にも、ぜひ今回の記事をお役立てください。

1.M&Aの基本的な流れとは

まず、M&Aがどのような流れで進んでいくのかを見ていきましょう。

M&Aは、企業のオーナーと相手企業の双方が合意した上で進められる形となり、それまでには数々の必要事項があります。

1.1 コンサルタントに相談

M&Aを希望する旨をコンサルタントに相談し、会社訪問してもらいます。まだここで譲渡先企業についての詳しい話は出ず、秘密保持契約書を前提に調剤薬局の経営状態や財務状況、M&Aについての希望を相談する流れとなります。その後、コンサルタントがM&Aの実現性や具体性について検討し、適した優良企業を探していきます。

1.2 提携仲介の契約

調剤薬局がM&Aを受けるに値すると判断された場合、実現化に向けての流れが進んでいきます。M&A仲介会社と提携仲介契約を結び、本格的な業務が始まります。その後、調剤薬局についての資料をまとめ、相手企業にいつでも見せられるような万全な状態を整えていきます。

1.3 マッチング

コンサルタントの判断により、調剤薬局とシナジー効果を生み出せる相手企業が見つかります。相手企業が複数に及ぶ場合もある為、そのような場合では数社とのトップ面談が必要になります。話し合いの席で万全な状態を保てるよう、綿密な準備を怠らないようにしましょう。

1.4 トップ面談

調剤薬局のオーナーと相手企業が面談します。多くのケースでは数々の候補先からもっとも良い条件を提示する企業を選び、トップ面談を行う流れとなります。調剤薬局側で複数の希望がある場合には、それぞれの企業と面談をしていきます。

1.5 買収監査・DD(デューデリジェンス)

M&A実施前に売却を希望する企業に対して、財務、法務、事業の各分野ごとに会計士や弁護士などの専門家が行う多面的な調査。これを実施することで、リスクを事前に把握し、適正な買収価格の算定に役立てることができます。買収する会社の規模により実施人数及び実施時間などはさまざまです。

1.6 最終契約

双方で条件交渉を重ねた結果、合意できる妥協点があれば、そこで最終契約を結ぶ流れとなります。M&Aが決定した旨を関係者に伝え、実際の買収が進んでいきます。


 

以上、M&Aの基本的な流れについてご説明しました。円滑で納得可能な交渉を進めていくには、M&Aを専門とするコンサルタントの存在が不可欠となります。

2.M&Aにおけるコンサルティングの内容とは?

円滑で万全なM&Aを進めるには、それを専門分野とするコンサルタントが必要になります。M&Aのコンサルティングを専門とする業者は数多くあり、対応可能な業務もそれぞれによって変わります。そこで今回は、M&Aのコンサルティングを可能とする企業と、その業務内容についてそれぞれご説明します。

2.1 大手証券会社

国内の大手証券会社の多くは、M&Aを専門とする部門を持っています。ここでは上場企業が実施している株式公開の買い付けや大型案件が主な業務内容となります。

2.2 銀行

大手・中小問わず、銀行もM&Aに対応しているケースが多いです。銀行は中規模案件を得意としています。
ただし、借入をしている企業などは、依頼しづらい現状があるようです。

2.3 外資系の投資銀行

外国企業と日本企業とのM&A、クロスボーダー案件を得意としています。
対象となる企業はそれに値するだけの規模と実績を備えている必要があります。

2.4 M&A仲介会社

調剤薬局と相手企業、つまり売り手と買い手との仲介を行います。こちらも双方の立場を考慮した上でのサービス提供が前提となる為、薬局からも企業からも信頼が厚く、コンサルティングを依頼する顧客が非常に多いです。大型のM&Aのように、コストを掛けずに進められることから、中規模、小規模の案件に適しています。

このように、M&Aのコンサルティングに対応している企業は非常にさまざまです。企業の規模やM&Aの希望によって相談先が変わってくる為、ご自分に適したコンサルタント業者を選ぶことがポイントになります。

3.コンサルティングに依頼する上での注意点

M&Aを成功させるにはコンサルタントの働きが不可欠となりますが、コンサルティングを利用するうえで、こちらが留意しておくべきポイントがいくつかあります。

3.1 適切なM&A会社を選ぶ

まず、ご自身の希望と状況にとって適切なM&A会社を選ぶことが、M&A成功における必須ポイントとなります。
投資銀行、証券、銀行、仲介会社とさまざまな業態のM&A会社が存在します。特に調剤薬局は、M&Aで言うところの小規模案件が非常に多く、仲介業務が適していると思われます。
ただし、仲介会社でも大手仲介会社では報酬(フィー)が高いケースが多い為、自社の規模などを考慮して検討することが必要です。

3.2 専門性

適切な仲介会社を選ぶにあたり、調剤薬局においては、重要なことがあります。
それが業界の特殊性です。専門用語及び許認可等業界の特殊性があります。日頃当たり前のように使っている用語が仲介会社のコンサルタントが理解できていないのでは、進めて行くことが大変です。
その為、業界に特化した仲介会社を選択することが好ましいと考えられます。


 

調剤薬局の存続を救うM&Aは、今後も更に勢いを増していくことが予想されます。この波に上手に乗るためには早めの対応がポイントとなりますが、同時に慎重さも求められます。この記事を参考に、適切なコンサルタント業者選びをしていきましょう。