調剤薬局の事業承継には、“準備を始めるタイミング”というものが存在します。
これは、実際に事業承継を行うタイミングではなく、承継に向けたあらゆる体制を整え始めるタイミングを指しています。
ここからは、オーナーがいつ準備を始めるべきなのかについて、具体的に解説したいと思います。

①50代半ばに差し掛かったとき

調剤薬局における事業承継の準備を始めるタイミングとしては、まずオーナーが“50代半ばに差し掛かったとき”が挙げられます。
これは、60歳を目途にオーナーを退こうと考えている方が多いことが理由です。
つまり、50代半ば~60歳までの数年間で、事業承継の準備を進め、キッチリ60歳で承継を完了させるというプランですね。
また、60歳を過ぎてから事業承継を進めようと思っても、通常業務と準備を並行させるのは、体力的にかなりきつくなります。
もちろん、体力に自信があるオーナーであれば良いですが、急に体力が落ち、事業承継の準備が大変になるということは、念頭に置いておきましょう。

②経営状況が比較的良いとき

調剤薬局における事業承継の準備を始めるタイミングには、“経営状況が比較的良いとき”も挙げられます。
すでに経営状況が悪い調剤薬局の場合、たとえ後継者候補が子ども等の親族であっても、承継させるのは気が引けますし、何より後継者に拒否されてしまう可能性が高いです。
当然、このような状況では、親族外承継をするのも難しくなるため、まだ経営状況に余裕がある段階で準備を進めておくことは、とても重要なことです。

③優秀な従業員がいるとき(親族外承継の場合)

調剤薬局における事業承継の準備を始めるタイミングには、“優秀な従業員がいるとき”も挙げられます。
これは、親族外承継を考えているオーナーにのみ言えることですが、調剤薬局における業務を一通り任せることができ、なおかつ経営の興味がある優秀な従業員は、十分後継者になり得ます。
もちろん、従業員の意思を確認した上で準備を始めるのはもちろんですし、モタモタしているとその従業員が独立したり、他の調剤薬局に移ってしまったりする可能性があるため、注意しましょう。

まとめ

ここまで、調剤薬局における事業承継の準備は、どのタイミングですべきなのかについて解説してきました。
今後事業承継を行うオーナーは、前述したいずれかのタイミングで準備を始めることをおすすめします。
高齢になったり、経営状態が悪化したりすると、なかなか準備を始めるタイミングがなくなってしまうため、先を見据えて、早めに準備しておくことに越したことはありません。