調剤薬局のM&Aの方法には、主に“事業譲渡”と“株式譲渡”の2種類が挙げられます。
ただそれ以外に、薬の在庫のみを譲渡し、その他は現オーナーがそのまま所有して賃料を得る“経営代行”という選択肢もあります。
では調剤薬局が経営代行を選択することには、一体どんな利点と欠点があるのでしょうか?

調剤薬局が経営代行を選択する利点とは?

・薬局を手放す必要がない
調剤薬局の経営代行を選択すれば、言わば賃貸経営のような形で利益を得ることができます。
したがって事業譲渡や株式譲渡のように、薬局を手放す必要はありません。

・賃料で継続的な利益を得られる
経営代行を選択することで、賃料による継続的な利益を得られるため、オーナーはリタイアした後も収入源に困らず生活できます。

・税金対策に繋がる
経営代行の場合、事業譲渡や株式譲渡と違って、手続きの際にオーナーに大きな利益が入ってくるわけではありません。
したがって、上記のM&Aを実践する場合よりも、税金対策に繋げやすくなります。

・相手が比較的すぐ見つかる
相手側からすれば、経営代行によってスタートする調剤薬局の経営は、非常にハードルが低いです。
なぜかと言うと、譲渡代金を準備する必要がないためです。
したがって、経営代行によって調剤薬局の経営をスタートさせたい方は多く存在するため、相手は比較的見つかりやすいでしょう。

調剤薬局が経営代行を選択する欠点とは?

・譲渡代金を受け取れない
先ほども触れたように、調剤薬局の経営代行を選択する場合、薬局を手放す必要がなく、薬の在庫以外の権利や設備などはすべて現オーナーが所有し続けます。
ただその代わり、事業譲渡や株式譲渡のように、譲渡代金を受け取ることはできないため、1度に大きな利益を得たいと考えるオーナーにとっては、あまり向いていない方法だと言えます。

・契約満了後の手続きが面倒になる可能性がある
経営代行における契約が満了した場合、その相手との契約を更新するか、そこで契約を終了させるかを選ぶことになります。
ただ相手が契約更新を望まない場合、強制的に契約がそこで終了になるため、オーナーはまた新たな相手を探さなければいけなくなり、少し面倒に感じる可能性があります。

まとめ

調剤薬局の経営代行を選択する利点、欠点を解説しました。
近年、経営代行を選択するオーナーは増加傾向にあり、正確にはM&Aには該当しないにも関わらず、“M&Aの方法の1つ”として、経営代行がカウントされることも多くなっています。
したがって、事業譲渡や株式譲渡がうまくいかずに悩んでいるというオーナーは、1度経営代行についてチェックしてみることをおすすめします。