調剤薬局業界は、企業再編のピークとも言われているほどM&Aが活発に行われています。
中小企業の割合が調剤薬局全体の9割以上を占めているというのも、調剤薬局のM&A件数が増加している大きな理由でしょう。
これからもしばらくは増加の一途を辿りそうな調剤薬局のM&Aですが、件数を増加させている原因にはどんな事が挙げられるのでしょうか?
調剤薬局が抱える課題についても合わせて解説します。

調剤薬局のM&Aを増加させている主な原因

先ほど、調剤薬局全体の9割以上を中小企業が占めているという話をしました。
また調剤薬局が展開する店舗数の全体平均は2店舗前後であり、9割の中小企業の中には個人で1店舗のみを経営しているオーナーも多く含まれています。
という事は必然的に、M&Aに踏み切る調剤薬局の多くが中小企業、個人経営という事になります。
中小企業や個人経営の調剤薬局は、「薬価改定」を乗り切る事が難しい為、M&Aに踏み切りやすいと言えるでしょう。
薬価改定とは、薬価の価格を下げて国にかかる医療費の割合を減らす為の施策の事を言います。
薬価改定はこれまで2~3年に1回実施されてきましたが、改定のペースはどんどん早まり、2022年以降は年1回改正、もしくは年に複数回改正される事になる見込みです。
つまり薬価は毎年値上げされていく事になる為、中小企業、個人経営の調剤薬局はますます経済的に苦しくなっていきます。
このような調剤薬局の今後を予測し、今の内からM&Aに踏み切ろうという調剤薬局が増えているのです。

調剤薬局における今後の課題は?

様々な企業に言える事ですが、業界全体の「IT化」は、調剤薬局業界も今後取り入れていく必要があるでしょう。
調剤薬局業界は特にIT化の波に乗り遅れており、データシステムの不便さも顕著です。
積極的にIT化を目指し、効率的なシステム開発を行う事が急務だと言えるでしょう。
IT化への対応が遅れている事も、調剤薬局のM&Aが増加している事に少なからず関係しています。
システム自体が不便な為、なかなか自社だけの力では経営を立て直せない調剤薬局が増えているのです。
元々大きな市場規模を誇っている調剤薬局業界だからこそ、今後はIT化の導入によって、もっとスケールメリットを活用出来る環境作りが求められるでしょう。

まとめ

調剤薬局は中小企業、個人経営が非常に多い業界ですが、市場規模拡大の勢いは加速しています。
また調剤薬局のM&A件数が増える事は、調剤薬局業界の市場規模が拡大する事に繋がります。
従って、自社での経営にどうしても手詰まりしてしまったオーナーは、ぜひM&Aを検討してみて下さい。
これまでなかなか解決出来なかった事を解決してくれるのも、M&Aを行う調剤薬局が増えている理由の1つです。