M&Aで企業買収をするとしても、その判断をするためには基準となるものが必要です。その基準は、投資判断基準と呼ばれます。それでは企業買収の投資判断基準をどうやって定めたらいいのでしょうか。企業買収における投資判断基準について解説します。

企業買収における投資判断基準とは?

企業買収というのは投資であり、投資に必要な金額を回収できる見込みがなければ投資をすることはできません。そのため、企業買収では買収に必要となる費用と、買収したことで得られる利益を予想して判断することになりますが、その基準となるものが投資判断基準です。
企業買収だけではなく、株式投資や設備投資をするかどうか判断する際も、同じく投資判断基準が用いられます。

投資判断基準の定め方

それでは、企業買収の際はどうやって投資判断基準を定めているのでしょうか?
投資判断基準はその企業によって異なりますが、主に利益率や投資分の回収までにかかる期間などで判断されます。そのため、1つの企業では企業買収しても投資判断基準に満たないとしてM&Aを却下されたとしても、他の企業であればM&Aの対象となることもあります。
主な判断方法としては、NPV法とIRR法、回収期間法というものがあります。
NPV法は企業買収の投資に必要な金額と、1年後以降に回収できる金額にそれぞれ現在の紙幣価値を掛け合わせて計算し、投資判断基準とします。その金額が十分だと判断した場合は、投資に前向きな判断を下すことができます。

IRR法の場合は、企業買収の投資に対する収益率を複利計算に基づいて計算し、投資判断基準とします。この場合は、早く回収できる方が有利となるため、例えば毎年50万円ずつ投資を回収できるとしても、1年目の50万円の方が5年目の50万円よりも価値が高くなります。計算結果によって利回りが算出されるので、利回りと資本コストを比較して投資するかどうかを判断します。

回収期間法は、企業買収の投資金額を何年で回収できるかを調べて投資判断基準とする方法です。何年以内に回収できればいいのかという基準をあらかじめ定めておいて、その期間以内に回収できる見込みがあれば投資することになります。計算方法としては3つの中で一番シンプルなものです。

企業買収の際は、こうした投資判断基準に基づいて買収するかどうかを決定していきます。

まとめ

企業買収はどの企業でも買収すればいいというものではないので、その投資に見合うリターンがあるかどうかを投資判断基準に基づいて判断しなくてはいけません。判断の基準となるのは企業によって異なりますが、それぞれの企業によって計算方法も基準も異なるため、企業買収に対して出した条件にも却下と判断する企業もあれば、基準を満たしているので了承するという企業もあるでしょう。
なるべく有利な条件で企業買収に応じてもらえるよう、企業買収に応じる場合はM&A紹介会社に相談するなどして条件を考えてみてはいかがでしょうか。