調剤薬局は、病院の医者による処方箋に基づいた薬を出すことが主な業務内容となります。そのため、調剤薬局は病院の近くにあって、同じ医者が出した処方箋を扱うことが多いでしょう。しかし、その病院がなくなった場合はどうなるのでしょうか?

・薬剤師と医者の関係は?

かつては病院内で薬を処方することが多かったため、薬剤師は医者と同じく病院に勤務していることが多かったのですが、1980年頃にヨーロッパから医薬分離という概念が広がったことで薬剤師と医者は分離し、薬剤師は薬局を開いて医者からの処方箋に基づいた薬を出すようになりました。そのこともあって病院の近くに薬局を開いていることが多く、ほとんどの薬剤師は同じ病院の医者が出した処方箋を扱うようになっています。
しかし、当時の薬剤師はすでに高齢となっていることも多く、医者も同様に高齢となっています。そのため、大きな総合病院などの近くにある薬局であれば心配ありませんが、個人病院の近くに開かれた薬局の場合は薬剤師の後継者不足を心配するのと同じく、医者の後継者についても心配しなくてはいけません。
なぜなら、その薬局で処方している薬はほとんどがその病院で処方箋を出したものなので、たとえ薬剤師が元気であっても医者が病院を廃業した場合は、薬局も存続が難しくなってしまうからです。
このように、個人病院の近くにある薬局の場合は薬剤師と医者は一蓮托生と言えるような関係にあります。

・薬局を存続するためにM&Aという選択肢

それでは、薬剤師は医者がいなくならないことを願って薬局を続けていくしかないのでしょうか?そうした不安を取り除くために、M&Aという方法を選択することもできます。
M&Aでは事業を売却して経営権を譲り渡すことになりますが、その際には条件を付けることもできます。例えば、売却した薬局で自分を雇ってもらうという条件も可能です。そうすることで、薬剤師はたとえ病院の医者がいなくなって廃業した場合でも薬局を続けることができます。薬局チェーンの傘下にある場合は、他の薬局に足りない薬を融通する役割もあり、場合によっては他店のヘルプに行くこともあるからです。
また、元の薬局ではその病院の患者だけではなく、自宅の近くにあるからという他の病院の患者もいたでしょう。そうした患者の為にも薬局自体を続けたいと考える人も少なくありません。
薬剤師と医者は一蓮托生となることもありますが、M&Aによって独立した経営をすることもできる場合があります。

・まとめ

個人経営の薬剤師は、かつて病院で医師の元で働いていたという人も多いでしょう。そういった人ほど、その病院がなくなった時には経営難に陥る可能性が高いはずです。
そうならないように、不安を感じたらM&Aによって薬局チェーンの傘下に入ってしまえば、その後の経営などは心配する必要がなくなります。特に薬剤師と医者がともに高齢となっていつ引退しても不思議がないようなら、M&A仲介会社に相談してみてはどうでしょうか。